『メンデル 遺伝の秘密を探して』(エドワード・イーデルソン著・西田美緒子訳;大月書店)
仕事でメンデルについてちょっとした文章を書くことがあり。
ちょっとした文章のために1冊読むというのも効率の良くないやり方だが,知らない分野については敢えてそうすることが多い。
遺伝の法則で有名なメンデルだが,遺伝の法則が評価されたのは死後の話。では,生きている間はどうだったのか。
修道院では院長にまでなっていたらしい。
もちろん,学問への情熱も強く,研究分野は気象学やミツバチ(養蜂),花の品種改良など広い分野にわたる。
また,教壇にも立ち,同僚からも生徒からも慕われる人物だったようだ。
「遺伝の法則の発見者」としての今の評価ほどではないが,当時も地元では十分に評価され,幸せな一生だったのではないか。そう思うと少しほっとする。