6畳の図書室

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『生物と細胞』

『生物と細胞』(宮地祐司著;仮説社)
購入したのはかなり前だが,しばらく本棚の肥やしに。
最近,科教協の過去の「理科教室」を読んでいるのだが,そこで,この本が評価されていたので,ようやく開いてみた。

前半は仮説実験授業の授業書。シュワンの論文をベースにした発問で組み立てられている。
皮膚,あぶらみ,髪の毛,水晶体,爪,骨,血液,・・・と,それぞれが細胞でできているかどうかを問うていく。この辺は仮説実験授業らしい展開と言えようか。
歴史的な話とともに,シュワンは漠然とした観察ではなく,仮説のもとで観察を行った結果,細胞説を構築したことを明らかにしている。細胞の概念だけでなく,科学論の話も組み込んでいるところが面白い。
また,細胞の死と個体の死を比較することで,脳死の話題まで扱うというのも,興味深い展開。

後半は,授業書の背景となる議論。科学史の研究者としてはアマチュアである著者が,フックの細胞の発見からシュワンの細胞説の提唱まで170年もかかった理由を分析していく過程が,推理小説の謎解きのようで面白い。
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by h-asa78 | 2007-03-26 00:50 |

『ミクロの世界』

『ミクロの世界』(岩永浩・元島栖二著;シーエムシー技術開発株式会社)
電子顕微鏡と微分干渉顕微鏡なる光学顕微鏡(よくわからない)で撮影した,生物や結晶の写真を掲載。
美しい形をつくる結晶の写真を見ると,やはり自然は数式にしたがっているのだろうかと思ってしまう。

ジャガイモが成長するつれて,細胞内に含まれるデンプンが減っていくという写真が面白かった。

この本を購入した書店。数年前まではたしか建物の1階から4階まで使って本を売っていたと思うのだが,近くに別の大型書店が2つ来た影響か,少しずつ縮小。ついに,1階と2階だけになってしまった。
見ていてつらい気持ちになってくる。
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by h-asa78 | 2007-03-19 00:59 |

『原寸どうぶつ図鑑』

『原寸どうぶつ図鑑』(小宮輝之&飼育係の皆さん著;宝島社)
タイトルどおりの本。
上野動物園の動物が,原寸で写真になった図鑑。大きな動物は体の一部だけ。
面白い企画だと思い購入した。

解説は学術的ではないが,飼育係りのコメントや動物の肌触りについてなど,少しでも実物をイメージしやすく,という点に配慮されている。
必ずしも定番の動物が載っている訳でもないので,図鑑としては今ひとつ?
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by h-asa78 | 2007-03-18 18:19 |

『潮だまりの海藻に聞く海の自然史』

『潮だまりの海藻に聞く海の自然史』(宮田昌彦著;岩波書店)
海藻を軸に,進化の話や生態系の話など,5つのテーマを展開。

ある本で,海藻は深いところから,紅藻,褐藻,緑藻の順に生えているという話を読んだのだが(エンゲルマンの補色適応説),実際にはそれほど明確なものでもないらしい。ただし,紅藻同士,緑藻同士では,水深によって色素の違いがあるとのこと。

サンゴって何なのか,よくわかっていなかったが,褐虫藻が共生している生き物らしい。
エル・ニーニョ現象で海水の温度が上がると,褐虫藻がサンゴから出て行ってしまう。
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by h-asa78 | 2007-03-18 18:07 |

『マメ科植物と根粒菌』

『マメ科植物と根粒菌』(菅沼教生著;愛知教育大学)
図書館で借りた愛知教育大学ブックレット自然科学への招待というシリーズ(?)の1つ。
定価もISBNコードも書かれていない不思議な本。ページ数も40ページ程度と薄い。
1つのテーマだけわかれば良いというときにはちょうど良いとは思う。

輪作で,マメ科植物を植えて,窒素を土に入れるというのを初めて知った。同様の目的で水田にレンゲソウを植えるという方法があるらしい。
農業の技術というのは,なかなか面白い。
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by h-asa78 | 2007-03-15 00:44 |

『入門 たのしい植物学』

『入門 たのしい植物学』(田中修著;講談社)
タイトル通り,たのしい話題が盛り込まれた本である。
面白い話題を導入にもってきて,そこから真面目な植物学の解説をするという展開も良い。

いまだ,光合成を人工的に行うことはできない。それについて「科学は一枚の葉っぱに及ばない」と表現しているのが印象的だった。
#この表現は,著者が対談したビートたけしの言葉らしいが。
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by h-asa78 | 2007-03-12 23:59 |

『水はなんにも知らないよ』

『水はなんにも知らないよ』(左巻健男著;ディスカヴァー・トゥエンティワン)
いわゆる”水商売”の問題点を指摘しつつ,人間にとって水とはという話や水道水の質の良さなどまで解説。ニセ科学批判だけで終わっていないのが特徴か。
内容自体は,名前しか知らず具体的な主張を知らなかったそれぞれの”水商売”の主張を知ることができて,少しすっきりした。そしてそれらを真に受ける人の多さに少しがっかりする。

新書ブームは終わったと思っていたが,新しく創刊した新書らしい。聞いたことのない出版社だ。
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by h-asa78 | 2007-03-10 01:33 |

『理工系のネット検索術100』

『理工系のネット検索術100』(田中拓也・芦刈いづみ・飯富崇生著;ソフトバンククリエイティブ株式会社)
結局のところ,GoogleとWikipediaの活用法(NASAなども少し扱われているが)の本。
よく知らなかったが,GoogleビデオやGoogleスコラ,WikipediaのCommonsなどは,仕事にも役立ちそう。
最終的には,使いながら自分で実感していくしかないが。
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by h-asa78 | 2007-03-04 22:58 |

『競争しなくても世界一 フィンランドの教育』

『競争しなくても世界一 フィンランドの教育』(福田誠治著;アドバンテージサーバー)
話題のフィンランドの教育,ようやく本を読んだ。
教師は,社会的に尊敬され,高校生の中では1,2位を争う人気の職種らしい。
そういう教育の環境というのが,大切なのだろう。
また,授業以外の仕事が少なく,教師が授業に専念できるというのも,本当は当たり前のことなのかもしれないが,やはり大切なことだろう。

少々驚いたのが,国の教育カリキュラムの作り方。
教員組合の代表や教科書会社も参加するらしい。日本では考えられないが,非常に理にかなっている。
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by h-asa78 | 2007-03-03 23:57 |

『なぜ、理科は難しいと言われるのか?』

『なぜ、理科は難しいと言われるのか?』(西川純著;東洋館出版社)
学習者がどのように学んでいるかについて,いろいろと興味深い研究結果が挙げられている。
復習のため,読み返しながらまとめる。
・同じ計算をする問題でも,数値だけならできるが,単位がつくとできなくなる。ただし,なぜか(?)「円」が単位のときは,計算できる。
・コンピュータシミュレーションは「誤差のない非常に正確な実験」を行うので信用できる,と思ってしまう。
・学習者は過剰に「自分は知っている」と思う傾向がある。
・場独立型と場依存型の認知スタイルがある。両方のタイプの学習者を結びつけると,互いに高め合う。
・一貫した,強固な誤解をもつ学習者の方が,誤解が一貫していない学習者よりも,学習による概念転換・保持に優れる。
・観察の記録は,スケッチよりもメモの方が,後にスケッチで記憶を再生するときの再生率が高い。
(ただし,記憶に残ることが全てではなく,絵に描きたくなる感性も大切,と書いているところが,現場の先生のいる研究室らしいと思う。)
・理科の問題を思い出させると,理科が不得意な学習者は(問題の本質とは関係ないところも含めて)厳密に・正確に思い出すが,理科が得意な学習者は,自分なりに整理された状態で思い出す。

心理学というのをやっていない人間には,結論を導くためのさまざまな実験の手法も非常に面白かった。
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by h-asa78 | 2007-03-03 23:43 |



読みっぱなしではなく,なんらかの記録を残そうと思いました。書評としてご覧ください。
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