『化学の創られかた』(三輪礼二郎著;東京図書)
年末から年明けにかけて読んだ化学史の本。
科学史の本は,お話中心のものや文系の科学史の専門家が書いたようなもの(世界史の知識が必要)が多いという印象があったが,これは高校の先生が書いたもので,化学の重要な概念がつくりあげられていく経緯を追っている。
特徴
・理論化学も有機化学も,高校化学で習う分野を幅広くフォロー
・化学の内容的な面の解説をちゃんとしている
・様々な用語の語源について言及されている
一から勉強するには難しいけど,切り口の違う解説は復習するのには使えそう。
熱素説が熱量という言葉に名残をとどめているというのは,初めて知った。
たしかにそんな気がする。