『古代日本の超技術』(志村忠夫著;講談社)
この本にあるのは,「昔の人のわりにはすごい」「昔の技術でもここまでできた」といった,現代から過去を見下すような技術ではない。
現代の技術水準と比較しても,遜色ない,もしくは凌駕するような技術が紹介されている。
法隆寺がなぜこれほど長い間建っていられるのか,そこには現代の建築に使われる柔構造の発想が使われ,建材には千年以上のオーダーで強度を維持する檜が使われ,現代の普通の鉄よりもさびにくいたたらで作られた和鋼による釘が使われていた。
#組まれた木で支えあう法隆寺の強度に関しては,釘の役割は小さいが。
ただただ「凄い」の一言である。